兵庫県職員による怪文書・告発・アンケートにより斎藤元彦兵庫県知事のパワハラが問題視され、「なぜ辞めないのか」「県知事を辞めて」といった声が県庁に寄せられています。
本記事では、斎藤元彦兵庫県知事は辞めさせられないのか、また本人はなぜ辞職をしないのかやめない理由について調査した結果、
不信任決議の限界、リコールの高いハードル、そして維新の会の後ろ盾といった3つの理由から辞めさせることは極めて難しく、
また本人が辞職しない理由は、斎藤元彦兵庫県知事の母方の祖父・大澤伸剛(おおさわ のぶたか)氏と交わした約束が意固地にさせているのではないかと考えるに至りました。
(2024年9月26日最新)兵庫県議会で不信任決議案が可決され、30日付で自動失職が決定。今後、出直し知事選に臨む意向を示しています。
それでは早速見てみましょう!
Contents
斎藤元彦 兵庫県知事は辞めさせられないのか!3つの障壁
斎藤元彦兵庫県知事をなぜ辞めさせられないのか?と思う人は多いです。
調査を進めた結果、3つの障壁があることが原因で、辞めさせることは極めて難しいと分かりました。
(2024年9月26日追記)兵庫県議会で不信任決議案が可決され、30日付で自動失職が決定。
①兵庫県知事の不信任決議の限界
県知事を辞めさせるための一つ方法として、不信任決議が上げられます。
しかしこの不信任決議案が県議会から出されて仮に可決されたとしても、この効力には制約があり簡単にやめさせることはできません。
どういうことかと言うと、県知事には議会を解散させる権限があり、これにより決議の効果を無効化できます。
逆からいうと、気に入らない県知事をいとも簡単に引きずりおろすことができないようにこの制約があるとも言えます。
つまり知事本人が辞職を選択しない限り、強制的に辞めさせることはできないような制度上の仕組みがあるのです。
②リコールの実現はハードルが高い
二つ目に、斎藤元彦兵庫県知事を辞めさせる手段として兵庫県の有権者によるリコール(解職請求)があります。
しかしリコールの実施にも高いハードルがあります。
兵庫県の場合、有権者の3分の1以上、約36万人以上の署名が必要です。
兵庫県の2024年6月1日現在の選挙人名簿登録者数は2,130,969人である(兵庫県発表)。(引用:弁護士.jp)
膨大な数の署名を集めること自体が大きな挑戦ですが、無事に署名が集まった後も、さらに住民投票で過半数の賛成を得なければリコールは成立しません。
過去の事例を調べた結果、市町村長のリコールが成立した例はありましたが、県知事に対するリコールが成立した例はありませんでした。
身近な例で言うと、2020年の愛知県知事のリコール運動では必要な署名数86万5400人に及ばず成立しませんでした。(参照:名古屋法律事務所)
県知事をリコールで辞めさせることはハードルが高いことが伺えます。
③維新の会の後ろ盾
斎藤元彦兵庫県知事を辞めさせられない三つ目の障壁は、維新の会の後ろ盾です。
先の挙げた「①不信任決議の限界」の例でいうと、維新の会メンバーなどによる反対票が上回れば、そもそも不信任決議が可決しない可能性もあります。
維新の会の後ろ盾がある限り、斎藤元彦兵庫県知事の辞職には追い込めないだろうと考える人は多いです。
ここからは、SNSや知恵袋などに発信された一般の方の意見をご紹介します。
兵庫県知事をやめない理由は祖父との約束
いくら周りが県知事を辞めさせたくても当の本人にやめる意思は無いようです。
斎藤元彦兵庫県知事が頑なに辞職しない理由を探った結果、母方の祖父・大澤伸剛(おおさわ のぶたか)氏と交わした約束が意固地にさせているのではないかと考えるに至りました。
斎藤元彦の家庭環境と祖父の影響
斎藤元彦兵庫県知事が辞めない理由は、家庭環境と特に祖父の影響が大きく関わっていると見ています。
母方の祖父・大澤伸剛(おおさわ のぶたか)氏は、日本ケミカルシューズ工業組合の元理事長で、兵庫県神戸市の地域社会で強力なリーダーシップを発揮した人物です。
祖父の大澤伸剛氏は、元兵庫県知事の金井元彦氏との関係が深く、戦後の高度成長期時代を共に地域に貢献してきました。
その元兵庫県知事の金井元彦氏が斎藤家の親族の仲人も務めたと言われています。
斎藤元彦兵庫県知事の“元彦”の名は、金井元彦氏にあやかり名付けられました。
祖父の大澤伸剛氏は2018年9月18日に老衰のため逝去されましたが、地元兵庫県に貢献して欲しい、ゆくゆくは兵庫県知事を務めてほしいといった希望を孫である斎藤元彦氏が幼いころから家庭内で伝えてきたのではないでしょうか。
戦後の高度成長時代に地域社会に貢献し、地元の名士であった祖父から寄せられていた期待、または祖父と交わした約束が県知事を絶対やめないという意固地にさせているのではないかと考えました。
辞職をするとキャリアに傷がつく
その他、斎藤元彦兵庫県知事が辞職をしない理由は、辞職をすると今後の政治キャリアに傷がつくリスクがあるからです。
辞職をするということは、政治的な敗北と見なされる、または負けを認めたと見られる傾向があります。
斎藤元彦兵庫県知事の年齢は、2024年8月現在46歳。
今後の政治キャリアが終わってしまうリスクを避けるためにも、県知事を辞めないと固く決意しているのではないでしょうか。
このような政治的な計算が、知事が辞めない理由の一つと考えられます。
自己評価が高くご都合主義の経歴
斎藤元彦知事が兵庫県知事職を固執する理由として、自己評価が高くご都合主義があることが考えられます。
知事選挙の際に掲げた公約のうち、実行できたものもあれば、そっと消えた公約や自分にとって都合の悪いことはやらなくなったことがありました。
まとめると
- 公用車の公費削減を実行(〇)
- 積極的な現場視察と効率化の提言(〇)
- SNSを利用した住民とのコミュニケーション(×)
となります。
前知事が希望した高級車「センチュリー」を解約し、ワンボックス車「アルファード」を導入して年間約700万円の経費削減を実現。
公約通り積極的に現場視察に出向き、保健所視察で目の当たりにした非効率な状況を見て、「保健所業務支援室」を設置し効率化を図りました。
これらの成果は、斎藤元彦知事の公約実現への意欲と迅速な行動力を示しており、本人の中で、知事職継続の理由となっていると考えられます。
批判の声はすべてシャットダウンしている
斎藤元彦知事はXを日常的に更新し、知事としての活動や政策を直接県民に発信しています。
しかしそこに寄せられる住民の声で「しんどい」と感じるアカウントはブロックしており、兵庫県内の市町・町長とも会う機会は少ないそうで、聞く耳はあるのか?と疑問を持たれていました。(参照:ktv.jp)
兵庫県の元明石市長の泉房穂氏も、自分に対する批判は受け入れず、自分のいう事を聞く人だけを周囲に置く傾向があると明かしていました。(参照:fnn.jp)
少し苦言を呈したところ、着信拒否されたそうです。
自分が悪いことをしたと思っていない
斎藤元彦知事が辞めない理由は、自分が悪いことをしたと思っていない節があるようです。
先の前明石市長の泉房穂氏曰く
周りは辞めろと言っているようだけど、「自分は何も悪いことをしていないし、辞める必要性はないんだ」と。自分は被害者だと思っている感じもしましたから。(引用:fnn.jp)
と見解を述べていました。
これによって周りが「一体なぜ辞めないんだ?」と理解できない点につながるところかと思います。
つまり辞職することで混乱を収めようとする発想ではなく、被害者である自分がなぜ辞職する必要があるのだという発想を持っている可能性はあります。
パワハラは見解の相違で法律に触れていないから
斎藤元彦知事が辞職をしないのは、取り沙汰されている県職員へパワハラ疑惑について、見解の相違で法律に触れていないからという意識が本人にはあるかもしれません。
過去にはパワハラ問題で、恫喝する音声が公開され辞職に追い込まれた政治家は複数人います。
しかし、元事務局長の自死や、斎藤知事を支えてきた副知事の辞職など、多くの人が離れていても、決定的な証拠は公にされていません。
辞職を否定し続ける強気な態度はここにも理由があるかもしれません。
辞めない理由はやはり先代へ強い執心か
辞めない理由は先代への強い執心が分かる出来事がありました。
2024年9月11日、ついに日本維新の会からも辞職と選挙を求める申し入れを受けたことへの記者からの質問の場です。
3年前、兵庫県知事に担いでくれた議員や励ましの言葉をくれた県政与党の議員への期待に沿えていない現状に対し、涙ながらに悔しさを吐露しました。
その場にいた記者団は、いや亡くなられた県職員に対しては?という違和感を感じたそうですが、(参照:msn.com)
この一件から見ても、先述した斎藤知事の祖父や元知事しかり、自分に期待の目を向けてくれていた先代に思い入れがあるようです。
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